小さな羽をいっぱいに伸ばし、海岸を一斉に走る49羽のペンギンたち。胸キュンものの動画がYouTubeで公開された。
カゴから放たれて歓喜し、飛び跳ねながら水辺へと駆けて行くその姿がめちゃくちゃカワイイ。だが、その裏には悲しい出来事があった。彼らは、船舶事故による重油の流出被害を受けた野生動物のほんの一部が、運良く保護されたものなのだ。
2011年10月に、ニュージーランドのタウランガ沖で全長235メートルもの巨大貨物船が座礁事故を起こした。破損した船体からは約400トンの燃料が流出し、多くの生き物達の住みかである海を汚染した。
ニュージーランド史上最悪の海洋汚染事故に際し、野生動物保護団体が油まみれになった野鳥の保護に乗り出し、343羽のペンギンの保護に成功。しかし救助の手が及ばず命を落とした野鳥は2000羽以上と見られる。
野生のペンギンは人の手で飼育すると体調を崩しやすく、長期間の保護は難しい。今回はきれいに重油を落として元の姿に戻ったペンギン49羽が手始めに海へと戻された。
保護団体と地元の子どもたちによって搬送ケースが開けられると、ペンギンたちは一瞬困惑したように辺りを見回し、ためらいがちにヨチヨチと砂浜へと踏み出した。
2カ月ぶりに海に帰れるのがすぐにわかったようで、嬉しそうに短い羽を目一杯伸ばして、49羽が思い切り駆け出す。中には興奮のあまり違う方向へ走ったり、グルグル回って仲間にぶつかりそうになるペンギンも。
「海だー!」「ヤッター!」とでも言いたげに、水辺を目指して一目散に走るペンギンたちの嬉しげな様子に、観衆からは大きな歓声が上がった。
本当に幸せそうな姿に微笑まされると同時に、人間の起こした事故で罪もない多くの動物たちが苦しみ、命を落としたことを改めて残念に思う。このような事故が今後起きないことを願いたい。
参照元:DailyMail(英文)、YouTube WWFNewZealand
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オリジナル記事: 重油流出事故から救われ、海へと解放されたペンギンの姿が笑いと涙を誘う
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